日本語の自動詞と他動詞の見分けかた

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こんにちは、じゅりです。

この記事では自動詞と他動詞の定義、見分け方、種類について説明していきます。

動画も撮っていますので、もし動画の方が見やすいと思われる方はぜひ動画でご覧ください!

 

自動詞、他動詞とは?

自動詞とは、自らが働きかける動詞のことです。

たとえば、「破れた」や「開いた」などがあります。

他動詞とは、ほかからの働きがある動詞のことです。

たとえば、「破った」や「開けた」などがあります。

日本語を話していると、自動詞や他動詞というのは意識したことがない方も多いと思います。

なんで自動詞や他動詞を分ける必要があるのでしょうか?考えてみましょう。

 

なぜ自動詞と他動詞を見分ける必要があるのか

こんな状況を思い浮かべてみてください。

友達から洋服を借りました。借りた洋服をきてみたらビリっと音がしました。友達に謝るとき、どちらを使いますか。

  1. 「破れた」
  2. 「破った」

 

きっと「破れた」といって謝る方が多いのではないでしょうか。

「破った」といって謝れば「わざとなのかな」と思われてしまいます。

外国人が日本語を勉強するときに、この自動詞と他動詞のちがいがわからないと、気持ちが伝わりにくいということがおこってしまいます。

 

自動詞と他動詞では使える文法がちがう

日本語では自動詞と他動詞は使える文法が違います。

たとえば、「~ておきます」という文法があります。

「あけておきます」はいえますが「あいておきます」はいえません。

なんで「あいておきます」はいえないのでしょうか。

「~ておきます」は「他動詞あけて」はつかえますが「自動詞あいて」は使えません。

このように自動詞と他動詞の区別ができると日本語も教えやすくなります。

また、自動詞と他動詞は外国人にとってもややこしく覚えづらい分類です。

わたしも今まで何回も外国人から「自動詞と他動詞はなんですか?」と聞かれていますので、区別できるのが理想ですね!

 

自動詞と他動詞の見分け方のポイント

自動詞と他動詞はどう見分けるか説明していきます。

ポイントは二つあります。

  1. 「~を」があるかどうか
  2. その動詞によって自分が移動するかしないか

まず考えるのは「~を」があるかどうか。

次に、その動詞によって自分が移動するかしないか。です。

 

「~を」があるかどうか

一つ目を詳しく説明します。

文章にして「~を」がないのは自動詞で、あるのは他動詞です。

例:洋服破れた→自動詞、洋服破った→他動詞

 

その動詞によって自分が移動するかしないか

二つ目を詳しく説明します。

「~を」があって自分が移動するのは自動詞で、移動しないのは他動詞です。

例:公園走る→自動詞、水飲む→他動詞

図にしました。

まず、文章にして「を」がありますか?なければ自動詞になります。

「を」がある場合、次に考えることは、その動詞は自分が移動しますか?

移動するのであれば自動詞、移動しないのであれば他動詞です。

 

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気になった方もいるかと思うのですが、なぜ自動詞と他動詞の区別に移動するかしないかが大事なのでしょうか。

他動詞の定義に秘密が隠されているので見てみましょう。

 

他動詞と三つの「を」

他動詞というのは、動作の対象を必要とするものです。

自動詞と他動詞を考えるうえで「~を」という助詞が重要です。

「~を」 には3種類の意味があります。

  1. 「対象」をあらわす
  2. 「通過」をあらわす
  3. 「起点」をあらわす

 

この三つの意味のなかで、他動詞の定義である動作の対象を必要とするものに使える「~を」はどれでしょうか。

「1の対象をあらわす」ですね。

さきほどの自動詞と他動詞を見分けるポイントで「移動する動詞かどうか」と考えたのは、「~を」には「通過」や「起点」をあらわすこともあり、「動作の対象をあらわさない」場合にはそれは他動詞ではないと考えるからです。

 

受身にして通じるなら他動詞

この3種類の「を」の見分け方として、受け身にしてみるという方法があります。

他動詞が動作の対象を必要とするものであるなら、受身にしたときに対象が主語になるということにもなるからです。

たとえば、「洋服破った」を受身にすると、「洋服が破られる」です。 

洋服をやぶったの「を」は対象をあらわしているということがわかりますので、破るは他動詞です。

もう1つの例をみてみましょう。

たとえば、「公園走る」を受身にすると、「公園が走られる」です。

ちょっと変ですね。

なぜ変なのかというと、この「を」は対象をあらわしていないからです。

公園を走るの「を」は通過をあらわしているということがわかりますので、「走る」は自動詞です。

 

自動詞と他動詞の種類

つぎに自動詞と他動詞の種類です。

壊れる破る、開ける開くのように対応する自動詞と他動詞があることを「自他の対応がある」と言います。

日本語では自他の対応がある動詞が多いですが、自他の対応がない動詞(自動詞のみ、他動詞のみ)や、自他同形の動詞(一語で自動詞と他動詞をあらわす)もあります。

表にしました。

 

自動詞

他動詞

自他対応

やぶれる

やぶる

自動詞のみ

走る

なし

他動詞のみ

なし

読む

自他同形

(つぼみが)

ひらく

(花がつぼみを)

ひらく

 

最後に

自動詞と他動詞は、とてもややこしく、学習者はもちろん、教える側も混乱してしまうことがあります。

この記事がすこしでも理解のお役にたてたらうれしいです。

動画も撮っていますので、もし動画の方が見やすいと思われる方はぜひ動画でご覧ください!

 

 

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