こんにちは、じゅりです。
この記事では日本語の助詞「は」と「が」のちがいについて紹介していこうと思います。
外国人がよく間違える助詞でもあります。
4つのちがいがあるのですが、こんな感じです。
- 助詞のちがい
- 用法のちがい
- 情報のちがい
- 影響力のちがい
一つ一つ説明していきます。
動画も撮っていますので、もし動画の方が見やすいと思われる方はぜひ動画でご覧ください!
ちがい①助詞
まず一つ目です。
は | が |
取り立て助詞 | 格助詞 |
「は」の取り立て助詞とは、文の中の他の事柄との関係を暗示しながら取り立てて、特別な意味を加える助詞のことです。
「が」の格助詞とは、名詞句と述語をむすびつけ、その関係をあらわす助詞のことです。
この例文をみてください。
先生が教室 で 日本語を教えた。
「が」「で」「を」は格助詞ですね。
この文章には、それぞれの格助詞を取り立て助詞の「は」に変えたり、ほかの格助詞と一緒に使うことができます。
このような感じです。
先生は教室では日本語は教えた。
それぞれを話題にして特別な意味を与えています。
先生「は」ということで「先生」に、「教室では」ということで「教室」に、「日本語は」ということで「日本語」に特別な意味を与えています。
これが取り立て助詞の「は」と格助詞の「が」のちがいです。
ちがい②用法
は | が |
主題と対比 | 中立叙述と排他 |
むずかしい言葉があるので、言葉の説明をしていきます。
主題
主題というのは、「~について言えば、」というように話題になることをあらわします。
「は」が使われる主題(文で述べたいことが何に関することなのかを示す部分)を持つ文を有題文といいます。
主題に対して、主題以外の部分を「解説」といいます。
対比
対比というのは、取り立て助詞の対比です。
「魚はたべた。」
この「は」は主語や目的語をあらわしていますが、「魚は」ということでほかのものと比べているような意味が加わっています。
中立叙述
中立叙述というのは、主題を持たない無題文です。
不定名詞(「だれ」「どこ」など)や目前の描写が無題文とされます。
不定名詞を主語に「は」をつけて「だれは」「どこは」というふうにはいわず、「だれが」「どこが」といいます。
また、目前の描写というのは、外にいたら雨がぽつぽつ降ってきたとき、「雨は降ってきた」といわず、「雨が降ってきた」といいます。
このような、不定名詞や目前の描写をあらわす無題文を中立叙述といいます。
排他
排他というのは、「他でもないこれが」のようにいうことです。
A:じゅりさんはどちらですか?
B:わたしがじゅりです。
「ほかでもないわたしがじゅりです。」ということです。
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「は」は主題と対比、「が」は中立叙述と排他の用法があるというちがいがあります。
ちがい③情報
つぎに情報のちがいです。
は | が |
旧情報 | 新情報 |
この例文をみてください。
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。
はじめておじいさんとおばあさんがでてくるとき、「が」が使われています。
これは「が」に新情報をあらわすという意味があるからです。
二回目におじいさんとおばあさんがでてくるとき、「は」が使われています。
これは「は」に旧情報をあらわすという意味があるからです。
ちがい④影響力
は | が |
大きい | 小さい |
影響力とは、文を超えてどのくらい作用できるかということです。
例文をみてください。
①おばあさんは大きな桃をひろいあげて、家に持ち帰りました。
②おばあさんが大きな桃をひろいあげて、家に持ち帰りました。
①の例文では、「おばあさんは」ということで、後ろの「大きな桃をひろいあげて」「家に持ち帰りました」二つの行為の主語がおばあさんであることをあらわしています。
②の例文は、①の例文を「が」に変えた文章です。
②の例文では、桃を家に持ち帰ったのはおばあさんになるでしょうか。
きっとおばあさんではなく、「この文章をいっている人」になるのではないでしょうか。
「おばあさんが」の「が」の影響が及ぶのは、「大きな桃をひろいあげて」までです。
「家に持ち帰る」はまたちがう人になってしまいます。
この文章から、「は」が文章全体に及ぼす影響が大きく、「が」は小さいということがわかります。
確認問題
最後に確認問題です。
「は」「が」のどんな使い方でしょうか。
主題、対比、中立叙述、排他のどれか、考えてみてください!
1.雪が降ってきた。
2.今日が給料日だ。
3.わたしは花子だ。
4.赤はすきだけど青はきらいだ。
答えは、
1.雪が降ってきた。→中立叙述
2.今日が給料日だ。→排他
3.わたしは花子だ。→主題
4.赤はすきだけど青はきらいだ。→対比
動画も撮っていますので、もし動画の方が見やすいと思われる方はぜひ動画でご覧ください!
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