こんにちは、じゅりです。
“为”と“为了”のちがいをご存知ですか?
どちらも「~のために」と訳される語句でとても似ているので、「どっちをつかってもいいんじゃないかな」と思われる方も多いかと思います。
今回は“为”と“为了”の二つのちがいを説明していきたいと思います。
表にまとめるとこんな感じです↓
表すもの | 構文 | 後続句 | |
“为” | 対象 | 単文 | 名詞、名詞句が多い |
“为了” | 目的 | 複文 | 名詞、名詞句に限らない |
一つずつ説明します。
表すもののちがい
“为”は「対象」を表し、“为了”は「目的」をあらわします。
“你不用为我担心。”→「わたしの心配をしないように。」
心配する対象が「わたし」だから“为”をつかいます。
“为了减肥,她每天走十公里。”→「ダイエットのために毎日10キロ走る。」
毎日10キロ走る目的が「ダイエット」だから“为了”をつかいます。
構文のちがい
“为”は単文(主語述語からなる主述文)が続き、“为了”は複文(2つ以上の単文からなる文)が続きます。
単文とは?
単文というのは、主語述語からなる主述文のことです。
“我吃苹果。”→「わたしはリンゴをたべます。」
主語「わたし」と述語「リンゴをたべます」で構成されているから、この文章は単文です。
“我知道他不去。”→「わたしは彼が行かないことを知っています。」
この文章はどうでしょうか?
主語は「わたし」です。
述語は「彼が行かないことを知っています」です。
これも単文です。
二つ目の文章は後ろにも動詞があるから複文なんじゃない?と思われる方もいるかと思うのですが、実は“他不去”は“知道”の目的語になっています。
動詞があるないという分け方ではなく、主語述語としてつながりのある一つの文章になっているかなっていないかを考えてみてください。
複文とは?
複文とは、2つ以上の単文(↑で説明した文)からなる文です。
“因为他去,所以我不去。”→「彼が行くから、わたしは行かない。」
要注意なのは「,」があるから複文というわけではありません。
単文が2つあるいは2つ以上ある文章が複文です。
この文章では、“他去”→「かれは行きます」という主述文と、“我不去”→「わたしは行きません」という主述文の2つで構成されています。
これが複文です。
“有什么事,给我打电话吧。”→「なにかあれば電話をください。」
主語は省略されることもありますが、この文章も複文です。
“有什么事”→「なにかあります」という主述文と、“给我打电话吧。”→「電話をください」という主述文の2つで構成されています。
練習してみましょう
単文か複文か考えてみてください!
1.“不去不行。”
2.“我发现书上有错误。”
3.“七点了,快起来吧。”
4.“大家都知道他是个好人。”
答えは、、、
1.“不去不行。”→複文
2.“我发现书上有错误。”→単文
3.“七点了,快起来吧。”→複文
4.“大家都知道他是个好人。”→単文
ーーーーー
ここまで確認したところで、“为”と“为了”のちがいにもどりましょう。
“为”は単文(主語述語からなる主述文)が続き、“为了”は複文(2つ以上の単文からなる文)が続きます。
“为这篇书写一篇序言。”→「この本のために序言をかく。」
“为”の後ろは単文(主語述語からなる主述文)が続いています。
“为了写这篇论文,他熬了三夜。”→「この論文を書くために3日徹夜した。」
“为了”の後ろは複文(2つ以上の単文からなる文)が続いています。
後続句のちがい
“为”の後ろは名詞、名詞句が多く、“为了”の後ろは名詞、名詞句に限りません。
“为他的结婚高兴。”→「彼の結婚を喜ぶ。」
“为”の後ろは“他的结婚”と名詞句になっています。
“为了治他的病,花了很多钱。”→「彼の病気を治すためにたくさんのお金を使った。」
“为了”の後ろは、“治他的病”と動詞句になっています。
番外編
“为…而…”として使うとき、“为”の後ろは動詞句も名詞句もはいります。
“为考上大学而努力学习。 ”→「大学に合格するために一生懸命勉強する。」
最後に
いろいろこまごまとした違いがありややこしいですが、ぜひこれから“为”と“为了”のちがいに注目してみてください!
この記事が中国語学習のお役にたてたらうれしいです。
参考にした書籍・ホームページ
『中国語わかる文法』
《现代汉语八百词》
詳細解答 中国語検定準4級・4級対策問題集 | 中国語検定対策問題集 – BitEx中国語
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